2019-11-01
蟻組スツール
2005年12月の記憶、記録です。
ホームページ変更により記事の再投稿をしています。お付き合いください!
蟻組
木工の魅力にひかれる要素でもある木組みにはたくさんの種類がありますが、まず目を引くのは板と板を組むあられ組や蟻組じゃないかと思います。私も例に漏れず魅了されました。
さてどんな加工をするかというとざっとの説明ですが、蟻定規という道具を使って(使わなくてもいいのですが)75度の角度を板に墨をつけていきます。墨つけというのは加工線のことです。一方向から抜けないように角度をつけます。今回は77度の少し緩めな角度にしています。蟻を組む枚数や間隔は特に決まりはないので自由に表現できます。板の端(木口)の色が濃くでるので意匠となるとこがなんといっても魅力です。
鋸で墨をもとに挽いていきます。鑿(のみ)で形を整え終えたら、もう一方の組み合わせる板に現物を合わせて墨をつけていきます。差し込み口となるので角度のつく向きが変わってきますが、加工は同じです。一気に組むというよりは微調整を繰り返して隙間のないように組み上げます。根気のいる作業です。
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板をつなぐ貫材は欅を使って色味を加えました。ほぞは通して黒檀のクサビを打ち込んで留めています。脚元は少し欠きこみを入れています。接点を4点にして安定させています。
オイル塗装をしたら蟻の部分がより際立ちます。シンプルな形状ですが組み方を見せる事によって意匠的なポイントを加えています。とても強固なつくりにもなっています。
蟻組スツール
- サイズ:W600 D280 SH380
- 主材:タモ 欅
- 塗装:植物性オイルフィニッシュ
- 参考価格:お問い合わせください。
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