キッチンカウンターの天板と扉を栗材でオーダー制作
キッチンカウンターに無垢材を取り入れる
ホームページを見てくださったお客様からキッチン前の収納に無垢材の扉をつけてほしいとのご依頼をいただきました。
カウンター本体と天板は現場での造作になっており、扉に無垢の木を取り入れたいとのご要望でした。床材がヤマザクラということでしたので、色味をかえて国産の栗をおすすめさせていただきました。桜より木目がはっきりしているので空間のアクセントにもいいと思います。
当初の予定では天板はメラミン化粧板でしたが、無垢の扉にするのであればカウンターも同じ栗材にできたらとのご要望から、追加のお見積りをさせていただき制作する運びとなりました。ありがたいです。
キッチン前収納のカウンター天板
キッチン前のカウンターということもあり水滴や汚れを考慮してメラミン化粧板のカウンターでしたが、無垢材へ変更に。無垢材でも塗装によって汚れや水滴などに対応できます。ウレタン塗装のような塗装膜で保護する考えもありますが、膜を作ってしまうとせっかくの無垢の手触りなどを損ねてしまうし、時間とともに膜がはがれる劣化も考えられます。今では塗料の選択も増え、ガラス塗料やプレポリマー塗装など木に浸透させ膜を形成しない仕上げも可能になっています。これであれば無垢の良さを活かしたまましっかり保護することができます。もちろん植物性オイルでの仕上げで気にせづお手入れしながらガシガシ使うのも無垢材の良さでもあります。お好みでお選びいただけます。
栗の木目
栗材は日本の広葉樹のなかでも導管が大きい部類に入るようです(参考 日本木材総合情報センター)。なので見た目も木目がはっきりしています。楢やタモとも違った雰囲気があり、個人的にも好みです。木目がはっきりしているので、反り止めの端バメには板目ではなく柾目を使うことによって全体の雰囲気を抑える事も大事なポイントです。通しの部分は木目がつながるように一丁で木取りをします。些細な事に気を遣うことで、まとまり方が違ってきます。
端バメは本実加工、手掛けは掘り込みで
開き戸は端バメの板戸になっています。無垢の板は湿気によって伸び縮みします。それに表裏の縮み方も違うので反ってきます。端バメは板の上下に入れる横材のことで反りを抑える効果があります。今回は板と桟に本実という凸凹を作って組んでいます。正面の3枚の板は接着せずに、伸び縮みを板それぞれの範囲内で抑えるようにしています。
無垢材を取り入れた空間
白を基調とした空間に無垢材の色合いがとてもアクセントになっています。床はヤマザクラということで仕上がりがとても楽しみですね。今回のように扉やカウンターを一部無垢材にしても白の建具とも相性がよく全体の雰囲気もまとまってみえて良かったと思います。
以前制作した栗のキッチン前収納もまた違った雰囲気の空間なのでご参考までに。お気軽にご相談下さい。
お知らせ
家具づくりで余った端材を無駄にせずに利用して、器やお皿を作っています。木の持つ温かみを生活に取り入れてみてください。ネットショップにて販売していますので是非お立ち寄りください。よろしくお願いいたします。
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