家具の扉の種類 四方枠と鏡板のオーソドックスな框戸
家具の扉の種類
箱もの家具、いわゆる収納家具には扉や抽斗がつきものですが、今回は家具の扉についてのお話。
無垢の扉には、おおきく分けて框戸か板戸の2つがあります。工法が大きく違います。今回は框戸を作例と一緒にご紹介します。
簡単にいうと四方に枠のあるものを框戸と呼びます。縦の框と横の上桟・下桟の4つの枠材で構成。縦に長いものは中桟が入るものも。その枠の中に鏡板と呼ぶ平滑な板やガラスを入れた建具です。作例をいくつか。
アルダー材の吊戸棚の框扉
カウンター上部の吊戸棚の収納に採用された框の開き戸です。左にエアコンを隠す格子に合わせて枠のある扉になっています。
枠材と鏡板の構成が横に並んで一定のリズムが空間にできます。取っ手はなく本体より下に飛び出た扉自体を手掛けとしています。
栗材の玄関収納の框扉 ステンレス取っ手
玄関入ってすぐ目につく玄関収納に框の開き戸を。栗のはっきりとした木目が出迎えます。他の建具にあわせてステンレスの取っ手で統一しています。鏡板は通常枠材よりも薄い平板を入れるので板戸に比べると比較的軽く仕上げることができます。玄関なので外気が入り込み、湿度による木の収縮を考えると、枠で組む框の方が安心です。
アルダーの玄関収納 框の引き戸
こちらも玄関収納、いわゆる下駄箱ですが開き戸ではなく引き戸のもの。開き戸に比べると和的な要素が増しますが、扉の可動域が平面なので邪魔にならないのはポイントです。引き戸は反りが不具合に直接かかわるので、框戸を採用することが多いです。枠の幅や面取りなどで雰囲気を変えることも可能。手掛けもポイントの一つです。
ガラスと框の引き戸
キッチン収納の吊戸棚には中が見えるようにガラスを入れた框の引き戸を。みえるといってもガラスはチェッカーガラスなのでうっすら存在がわかる程度です。ガラスは型ガラスや色付きなど種類も豊富なのでお好みの雰囲気にすることができます。キッチン背面収納は見せる収納もインテリアを楽しむポイントになります。
キッチンカウンターの収納扉
最後はチェリー材のキッチンカウンターの框の開き戸です。上桟を掘り込み手掛けを作っています。カウンターでの作業を考えて取っ手などの引っ掛かりを無くしました。鏡板を枠と同じ面にすることで、また違うすっきりした雰囲気になります。
カウンターの詳細はこちらです⇒ チェリーのキッチンカウンター
家具扉だけでもオーダー可能です
オープンな収納に、あとから扉をつけることも可能です。新築工事でも大工さんの作った造作収納に無垢の扉を取り入れる事もできます。扉だけでも無垢材が入ることで雰囲気ががらりと変わります。木のテクスチャーがお好みの方にはお勧めです。お気軽にご相談ください。
こちらはまた框でもちょっと変わった舞良戸
次はもう一つの板戸のタイプをまとめてみたいと思います。
お知らせ
家具づくりで余った端材を無駄にせずに利用して、器やお皿を作っています。木の持つ温かみを生活に取り入れてみてください。ネットショップにて販売していますので是非お立ち寄りください。よろしくお願いいたします。
コメントを残す