ガラステーブル 床に映し出される世界地図の影
ガラステーブルのフレーム制作
オフィスリノベーション
少し前にガラステーブルの搬入のお話をしましたが、完成写真が届きましたのでご紹介したいと思います。
建築家の保坂猛さんが手がけたECD(地球中心デザイン研究所)新オフィスのリノベーションに伴う家具の制作です。
環境に配慮したオフィスリノベーションということで、テーブルには国産の栗材を使用しています。当初は間伐材の使用を依頼されましたが、間伐材を仕入れるルート先の選定、それに材として使える乾燥状態、強度などの点を踏まえると難しいと判断。間伐材は林業との接点がない限り個人で扱うのは難しいし、そもそも間伐材の定義がしっかりあるわけではないので、環境配慮をうたうには釈然としない部分があります。ということで自分ができる範囲で普段家具で扱う木材の中から選定することにしました。その中でも栗は国産材であり、虫やカビににも強いので薬剤の使用が少なく高い耐久性を持ち合わせている。あと今でもローカル線の枕木に使用されていることもあり、植樹など管理の点から考えても栗一択という判断になりました。あと配慮したことは、制作で出た端材を利用すること。これに関しては普段から無駄のないように、燃料として使ってもらったり、おが屑は牛や豚の寝床に敷いたりして、産業廃棄物として捨てる事はほとんどないです。もったいなくて捨てられないのが本当のこと。
さてここからは実際の完成写真をどうぞ。

強化ガラスにプリントされた各時代の古い世界地図が床に投影される

太陽が沈むころには影が鮮明に映し出される

テーブルのサイズも大小さまざま6パターンあります

間仕切りのない大空間にテーブルが点在して、自由に行き交うことのできる仕事場
私が担当したのはガラステーブルの木部のフレーム15台。地図を床に映し出すのでフレームはシンプルに枠と脚と補強の隅木のみ。一番大きなサイズで1800×1150もあるのでフレームの厚みと、脚と幕板の接合仕口は十分な強度になるようにしています。あとはシンプルなフレームがいびつにならないように矩(直角)は特に注意をして組み上げました。
15台を作り上げる工程はなかなかにしびれるものがありましたが、オフィスとして機能し始め、仕事場としてのガラステーブルが働く方々にどんな感じで使われていくのかとても楽しみです。
栗 ガラステーブル
- サイズ:W1800ミリ D1150ミリ H710ミリ 他
- 本体:栗
- 塗装:植物性オイルフィニッシュ
- 参考価格:
- 東京都
お知らせ
家具づくりで余った端材を無駄にせずに利用して、器やお皿を作っています。木の持つ温かみを生活に取り入れてみてください。ネットショップにて販売していますので是非お立ち寄りください。よろしくお願いいたします。
コメントを残す