エアコン目隠しルーバーのオーダー制作について
年末のせわしなさを感じはじめた先日の土曜日にお待たせしていたエアコンの目隠しルーバーの取り付けに行ってきました。経緯はホームページをみてくださったお客様からのお問い合わせからです。工房のある海老名市に新居を建築中ということでお声をかけてくれました。まずは図面や現場の写真からおおよその金額を出して、了承を得て話が進み、後日工房でお会いして、そのまま建築中の現場に伺って寸法採りをしました。
エアコンの目隠しルーバー
クルミの格子
エアコンの目隠しルーバーは前に神奈川エコハウスさんの現場で取り付けたことがありました。その時のものはこちらのアルダーの吊り戸の並びに。今回も同材での制作を考えていましたが、目の通ったクルミ材がありましたのでこちらを採用。クルミ材は日本木材総合情報センターのページを参考にしてください。
ルーバーの仕口
外枠と中心の縦材をホゾでしっかり組みます。その縦の部材と横の細い格子を相欠きで組んでいきます。
同じ幅に切り欠くように機械加工をして、最終的な調整は手で鉋がげして一本いっぽん適度な嵌め合いにしていきます。
ペイント塗装
今回は周辺の建具に色を合わせてペイント塗装することに。色サンプルに近似の塗料を選び試し塗りをしてみました。グレーとはいえ微妙な違いがあり、黒を少し足して調整しました。
色が決まり塗装前の素地調整をしてから塗っていきます。
一回目の塗装後、水性の塗料なので水で軽く濡らして水研ぎして表面の素地調整をしました。軽く角が剥がれてエイジング加工のようになり、これはこれで良い雰囲気ですが、再度ペイントしていきます。
現場取り付け
取付枠を天井と側面の3方につけます。その枠とルーバー本体をロータリーキャッチで取り付けて、メンテナンス時にルーバー全体を取り外せるようにしました。跳ね上げ式もありますが、シンプルに全体が取れるほうがエアコンのメンテナンス時も邪魔にならずにでき、ルーバーの掃除も手に取ってできるのでこちらの仕様になっています。
建具に合わせたグレーの色合いも違いなくできたので一安心。取り付けも無事に完了となりました。普段はオイル塗装で木の持つ色を活かした仕上げですが、刷毛で塗るペイント塗装であれば対応も可能です。
年内までの納品に間に合い一安心。お客様にも喜んでもらえたのでさらに安堵。形に残る仕事なので下手なものをつくれないプレッシャーもあり、ものづくりの大変さもありますが、それに増して作る楽しみ、喜びがそこにはあります。今回もありがとうございました。
お知らせ
家具づくりで余った端材を無駄にせずに利用して、器やお皿を作っています。木の持つ温かみを生活に取り入れてみてください。ウェブショップにて販売していますので是非お立ち寄りください。よろしくお願いいたします。
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