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オーダーテーブル制作過程

テーブルができるまで

テーブルのオーダーはご自宅新築の際やお引越し、家族が増えたりのタイミングでお声がかかります。家の中心、家族が顔を向き合わせる場所ですからその空間はそれぞれ想いがあるとおもいます。そんな空間づくりをダイニングテーブルでお手伝いさせていただいています。そんなオーダーテーブルはどういった制作過程でできてるのか気になる方の為に定番のテーブルでお伝えします。

オーダーテーブル制作過程

まずはテーブルの顔の天板をどんな樹種にするか。今回は楢材で2枚の板を幅方向にくっつける2枚矧ぎのテーブルです。ここの枚数によっても雰囲気が変わってきますが、幅が広い材はやはり育った年数も長いので高価な板になってきます。予算にあわせて提案しますので、まずはどんな感じにしたいか理想を伺います。それにあった板を探すこともできますのでまずはご相談を。

オーダーテーブル制作過程

天板の厚みを40㎜に機械で均一に削ってから幅方向につなげる矧ぎという作業をします。テーブルの顔になるので木目を見ながらどう並べるか裏表をどうするかなど何度となく並べて あーでもないこーでもないと結構考えます。今回の板は2枚で素直な板目なので優等生な感じ、そこまで悩む必要もない感じでした。これが4枚矧ぎぐらいになると結構悩みます。決まってしまえばあとは技術的な作業で 矧ぎ面は中を少しすかしておく。微調整はかんなで仕上げる。ちょっとしたことですが結構重要な作業。木口部分(年輪がみえる部分)から木が呼吸して湿気を吸ったり吐いたりして幅方向の伸縮を繰り返すので矧ぎ部分がはがれないようにする意味があります。板の幅や厚みによって微妙な調整をします。くっついてしまえば目に見えない部分ですが長い目で見ればってとこです。

オーダーテーブル制作過程

板はよっぽど落ち着いた木でなければ何もしないと反ってきます。そんな反りを抑えるのに天板裏に桟木を入れます。木の場合もあればアイアンの金物を使ったりします。今回は木で入れます。入れ方は桟木に角度をつけて横からスライドさせていれる通し蟻桟です。少し幅方向にテーパーを付けてぎゅっとしめます。

オーダーテーブル制作過程

蟻桟を入れたところです。結構な力でたたき込むぐらいじゃないと緩くて反り止めとして意味がないので。毎度のごとく精度が必要なのでじっくりと。

オーダーテーブル制作過程

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次にテーブルの脚部分になりますがセンターレッグタイプです。がっちり組みたい時にはこの仕口をよく使います。手の込んだものにするならば、それに精度が伴わないと 本来の強さが出ないので手は抜けないのです。接着剤を塗って組み上げます。今の接着剤は色々なタイプがあるので場所に合わせてどれを使うか選びます。いい接着剤が多いいのでがっちり組めますが、接着面積がおおければより接着剤の効果がでるわけなのでホゾを2枚にして端も抱かせます。

オーダーテーブル制作過程

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脚部分を仮組み。脚と脚をつなげる貫という部材はボルトを使ってジョイント式。脚と甲板のジョイント部分は凹凸にしておくとずれないので安心。脚の部材と天板を組み立て式にすることで運搬・搬入が楽に。マンションでも2階のリビングでも階段で手持ちで運べる重さにしておけばどんな場所でも納める事ができます。ご安心を。

オーダーテーブル制作過程

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板の矧ぎ部分に黒檀でつくった千切りを入れます。飾りじゃなく板をつなぐ為に入れるのでしっかり掘り込んで埋め込んでいます。意匠的なポイントにもなっています。塗装はオイル仕上げですが水や汚れに強くなるように ひと手間加える。人それぞれの使い方があると思いますのでそれにあった塗装を提案します。

オーダーテーブル制作過程

ようやく完成です。ざっとの製作過程ですがテーブルにも色々な作業があってこんな作りになってるんだと少しでもわかってもらえるとうれしいし、 見えない部分だから手を抜けるじゃなく、しっかりした作りであることを見せられる仕事をしていかなといかんと自分に言い聞かせる為でも あります。お付き合いありがとうございました。